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煉瓦巻

坑水路
坑道から湧出する水は、鉱物が溶け込んでいるせいで
鉱毒水と呼ばれる強酸性を示す水になっているそうです。

その為、今でも専用の管を軌道跡に通して工場に送り込み、
石灰で中和処理してから自然界に排出していました。

昔は大暴動、火災、戦争などがあった激動の鉱山でしたが、
山が終焉を迎えた今でも静かな維持管理が続いています。

現在は車道となった星越峠
県道187号線と、市道の交差点になっていました。

機関車が走った当時から改良が繰り返されたようで
車にとっては何てことのない道に生まれ変わっています。

ここから県道を離れ、星越地区に降りていくと
タイムスリップしたような街並みが残されていました。

別子鉱山側 坑口
峠の鞍部から撮影。
ここから近くに下りる手立てはありません。

入り口には厳重な鉄柵が置かれ、
扉は極太の南京錠で施錠されているようです。

非常に貴重な産業遺産なので
末永く残っていて欲しいと思います。

星越選鉱所に向いて
こちらは車道から高さがあるので不法占有は免れたようです。

反対側のように、キロポストが引っこ抜かれて放り出されたり、
架線柱が切り倒されていない、当時のままの姿がありました。
ある意味、ここから軌道跡が始まりとなっています。

訪問した日は桜の綺麗な素晴らしい天気でした。

選鉱所に通じる橋
鉱山の終焉に伴い、星越選鉱所も大部分が休止しましたが、
わずかに現役で稼動している部分もあります。
帰宅後にどのような作業が行われているかを調べたら、
鉱石の浮遊選鉱作業が続けられていると分かりました。

浮遊選考作業とは鉱物の表面性質の差を利用する選鉱で、
鉱石を粉状にして液体に浸けて選鉱することによって、
更に高品位な銅などを回収することが出来るそうです。
2009年2月に全てのラインが閉鎖されました。
平成16年の台風で一部が崩壊するなど、老朽化と地盤の関係で
労務者の安全が確保できなくなり、収支バランスが崩れた為とのこと。
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