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石組み+煉瓦巻

内部
他の愛媛鉄道の隧道と同じく、
石組みの擁壁に煉瓦のアーチ。

アーチの煉瓦は蒸気機関車の煤によって
真っ黒に変色していました。

路面に枕木やレールは一切残っていません。

南側を望む
実測してきた隧道のデータを下記に。

竣工は、愛媛鉄道の開通年から大正7年頃、
廃止は国鉄に買収された昭和10年頃と思われます。

延長97.1m、幅員3.6m、高さ3.35m。

煉瓦と石組み
愛媛鉄道は、大正7年に大洲・長浜間を開業し、
大正9年に大洲・内子間を開業しています。

愛媛鉄道時代は軌間762mmの軽便規格でしたが、
昭和8年に国鉄に買収された影響を受け、
昭和10年までには1,067mmへ改軌されました。

待避所
ちなみに、長浜から内子までの運賃は、
昭和5年(愛媛鉄道時代)で96銭、
昭和9年(国鉄時代)には44銭だったそうです。

この隧道には一つだけ待避所があり、
石組みの擁壁の中に器用に組まれた
煉瓦アーチが独特で見事な物でした。

天井・・・
ところで、この隧道は入口から
どこから持ち込まれたものか、
大量の瓦礫が路面に落ちていました。

ヘッドランプと強力な懐中電灯を持っていたので
転びませんでしたが、足の踏み所に悩みます。

そして現れたのがこの天井部分。
どういう訳だか、アーチの煉瓦が剥がされたようで、
山肌というか岩盤が露出して小崩落していました。
廃線後に破壊検査が行われたのでしょうか?
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