[HOME]戸石隧道(岩勝隧道)
素掘り

東側を望む
目標だった隧道には、無事達することができました。

さて、さんざん別子ネタを持ち出しましたが、
この隧道が掘られた理由に、戸石文教場の廃校に伴い、
楠窪校へ行く車道を開通することが条件だったそうです。

色々な条件が重なりあって道が出来る、道に歴史あり。

東側 坑口
川に迫り出した岩を刳り貫いたことがよく分かります。

周囲に隧道の旧道らしき物は全く認められず、
この隧道で車道が初めて通ったことが伝わってきました。

東にも標識
傾き、隠され、凹まされ・・・それでも頑張る標識。

この道を行けば四国霊場八十八箇所の一つ、
第60番札所 石鎚山横峰寺が存在していました。

この道から登山道が寺まで延びており、現在の地図でも
細線で確認できます。確たる証拠はありませんが、
国道が未整備で、徒歩しか交通手段が無かった時代には、
この道も遍路道として活躍したのではないでしょうか?

林道標識
隧道を抜けると林道 戸石天ヶ峠線がはじまります。

この先にある横峰寺は、標高700mの高さにあり、
八十八ヶ所霊場の中で三番目に高い標高とのこと。

その標高ゆえに、境内からの展望は絶景ですが、
昭和60年代に黒瀬側(モエ坂)に林道が開設されるまでは
徒歩で二時間も歩かないと訪れることのできない、
八十八ヶ所参りの道中で最大の難所とされる寺院でした。

ちなみに、その林道は有料で車一台1,800円!高い・・・。

荒魂神社跡
隧道からしばらくの場所に廃神社が。

この神社は市販の地図の多くに鳥居の表記があるので
帰宅後に調査するまで現役なのかと思っていました。

神社の名は「荒魂(あらたま)神社」とあったので、
狭井坐大神荒魂(さいにますおおみわあらみたま)が
祭神として奉られていたのだと思われます。

廃神社に廃村というノスタルジックな光景・・・。

おまけ
最後になりましたが、これは現役の橋です。

町道の途中であまりにも唐突に現れることと、
その独特な趣に思わず立ち寄りました。

このコンクリ橋の銘板によると完成は昭和30年5月で、
天流三ヶ森橋(てんりゅうみつがもりはし)と読むようです。

ちなみにこの近くにある三ヶ森(標高1,377.6m)には、
この橋を渡る林道を行っても辿り着けないそうです。
登山目的の方は、道をお間違いなきようお気をつけて。
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