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石積み+煉瓦巻

扁額
右書きの文字も、経年変化で薄れてしまっていました。

隧道データを下記に。

明治27年竣工
この年、日清戦争が勃発しています。

延長75.8m、幅員4.15m、高さ約4m。

内部
一部は近隣の倉庫代わりにされていましたが、
付近に住宅もあるからか、車での通行が可能です。

隧道本体は、石積みの上に長手積み煉瓦のアーチ。
わずかな漏水があるものの綺麗に管理されており、
とても素晴らしい貴重なものだと感じました。

もちろん、近代土木遺産に指定されており、
たくさんの人に見て欲しいと思える物件です。

土佐市側を望む
二代目トンネルは既に閉鎖されているのに、
初代隧道が現役なのは面白いことだと思います。

それだけ初代隧道が地域生活に密着した
存在であることの証明になるのでしょうか。

訪問した2004年(平成16年)で供用110年目です。

土佐市側 坑口
坑門はどちらも精巧な石組みによる施工。

隧道前後には簡易舗装が施されていますが、
既に舗装が土に還っている場所も多くありました。

こちら側の扁額は「遠運通利」と右書きされている模様。
※解読は道路探訪、とよのしんさん。

職人技
なによりこの隧道で面白い物はこのカエル!

坑門前の擁壁に施工された水抜きなのですが、
カエルの口が擁壁の排水口になっており、
その足元に水が溜まるように造られています。

職人の遊び心でしょうか?
個人的にかなりお気に入りの造形です。

※H25.8.2追記
カエルじゃなくて獅子のようです。
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