髙研隧道再訪編

髙研隧道再訪編

吹付け＋鉄板巻＋コンクリ巻＋ブロック積

志士の碑

前回は気が付かなかった石碑を発見。

「志士脱藩遺蹟九十九曲峠此ヨリ北方約四粁ニアリ」
と記されており、建立は梼原村によるものでした。

さすが梼原、期待通り維新志士関連の物が！
そして、その建立の古さにはとても感心するところです。

早速、隧道を引き返して峠に向かってみることにしました。

大規模林道沿い

先の石柱に書かれていた九十九曲峠付近には
大規模林道の完成記念碑（右の二つ）と共に、
それを示す案内看板が設置されています。

なお、九十九曲峠の頂には標石が二基残されており、
一つは「勤王の志士脱藩遺蹟、九十九曲峠」とあり、
「再びと帰り来ぬべきふるさとを出し心はいかにありけん」
という一首が刻み込まれているそうです。
（郷土史研究家：寺石正路が詠んだ歌）
その碑は、昭和十年九月に梼原村が建てたもので、
先ほどの隧道の傍らにある石柱と同じスタイルとのこと。

峠の方向

もう一つは県界標識で、高川村（愛媛県）青年団の建立。

この峠の道中には「竜馬の小便杉」などが残されていますが、
現在の研究では、竜馬が脱藩に用いた道は九十九曲峠ではなく、
ここより数キロ北にある韮峠（にらとうげ）だと言われています。

この九十九曲峠を越えた有名な志士には
吉村虎太郎や玉川壮吉が挙げられますが、
それが竜馬に変遷して伝わったのかも知れませんね。

峠付近の林道より

この写真は、谷側の川津南方向を向いており、
四国山脈の険しい地形が見て取れました。

この峠の坂道は、高知県側は比較的緩やかに、
愛媛県側は見事なまでの急坂となっているそうです。

それにより、九十九曲の語源となったつづら道は
主に愛媛県側に造られた峠道によるものとされています。

城川日吉トンネル

これは大規模林道にある唯一のトンネルで、
傍らは台風による災害の復旧工事の最中です。

隧道探索を終え、2台のCRM80で大規模林道を抜け、
四国カルストまで快適に走行できました。

ちなみに、ほっかむりのCRM80はHD-11型という前期型、
私のCRM80はHD-12型という後期型になります。

終。

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