[HOME]上灘隧道(小網トンネル)
煉瓦巻+石組み

地図
道路地図には、中々記載されていない隧道が
R378の夕焼け小焼けライン脇に存在しています。

私事ですが、私の家から20分ほどで訪問できるうえ、
祖母の実家がある地域に存在しているので、
幼少の頃から親しんでいる隧道でもあります。

祖母に話を聞くと女子高生の頃通学に使ったそうで、
開通の暁には集落を挙げて祝った隧道とのこと。

西側 坑口
四角い石組みの部分と煉瓦積みのアーチ形の隧道が
くっついているという、他に例のない造りをしています。

旧双海町側が、総石組みで造られた四角い坑門。

木・・・
完成から長い年月を経て木が生えていました・・・。
わずかな隙間を見逃さまいとする植生のたくましさに感心。

こちら側の坑門そばは、小さな漁港として利用されており、
海に向かったスロープの上にボートが並んでいます。

田舎の漁村風景そのままの光景が良い雰囲気でした。

石組で造られた角型の内部
四角から丸に変化する内部。実に珍しく面白い。。。

隧道データは下記。

大正5年頃竣工
大正9年竣工とする資料も散見されます。

延長37m、幅員3.5m、高さ4.0m。

煉瓦で造られた丸型の内部
アーチ部分の煉瓦が真っ白になっているので、
初めは日干し煉瓦で組まれているのかと思いました。

海に近い為、煉瓦の表面が塩害を受けて塩分が付着、
その為に煉瓦が白くなっているようです。

全体的に漏水は見られず、むしろ乾燥しているので
水分による老朽化を示す白化ではないでしょう。

構造
隧道がアーチ側の擁壁は石組みで施され、
上部は煉瓦の長手積みで組まれていました。

四角の部分は総石組みなので、石と煉瓦の
二つの職人技を同時に見ることができます。
P1 P2 P3
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